花粉症 早くも花粉が飛び始めています

令和8年の1月は年始から今季最強寒波の寒い日が続き、そうかと思えば日中は3月・4月頃の春の陽気を感じ、そしてまた更新された今季最強寒波がやってくるという、まるでジェットコースターのような気温となっていますね。そんな寒暖差が影響してか、早くも花粉症の症状と思われる患者様が来院しています。
今年のスギ花粉飛散予測では東日本と北日本では例年より多く飛散するとの予測が出ています。花粉症は完全に治すことが難しいですが、本格的なシーズンに入る前に早めの治療を開始することで症状を大幅に軽減することができます。
(図1)関東地方の花粉症を引き起こす主な花粉飛散時期
| 種 類 | 飛散時期 |
| ス ギ | 2月下旬~4月下旬 |
| ヒ ノ キ 科 | 3月上旬~5月下旬 |
| ハ ン ノ キ 属 | 1月中旬~5月下旬 |
| ブ タ ク サ 属 | 8月中旬~10月中旬 |
| ヨ モ ギ 属 | 8月中旬~9月下旬 |
| カ ナ ム グ ラ | 8月下旬~10月下旬 |
| イ ネ 科 | 4月中旬~10月中旬 |
図1のように、ピークの時期は違いますが一年中何らかの花粉が飛散していることがわかります。 免疫系の異常な反応を引き起こす原因物質を「アレルゲン」と呼びます。アレルゲンには花粉の他にハウスダスト(ダニやほこり)、ペット由来の物質(毛やふん尿など)、特定の食品などが挙げられます。花粉以外でもアレルギー反応が出る方は一年中症状に悩まされています。ただ、国民病とも言える花粉症に関しては2月から5月くらいまでの間に症状が集中しています。
さて、花粉症の症状には代表的なものとして以下のものが挙げられます。
・目の症状:かゆみ、充血、涙目、異物感
・鼻の症状:鼻水、鼻づまり、くしゃみ
・その他:喉のかゆみ・痛み・咳、肌荒れなど
患者様によって強く出る症状が違いますので、どの診療科目の病院へ行ったら良いか迷ってしまいますよね。
目の花粉症の症状
花粉症の症状は目や鼻、のどに現れます。呼吸や外出などによって体内に入った花粉に対しておこるアレルギー症状ですが、目に多い理由としてはいくつかあります。
・結膜が露出している
・目に付着した花粉の成分が涙液によって溶かされやすい性質がある
・結膜にはアレルギー反応を引き起こす免疫細胞が多くある
これらの原因により「花粉性結膜炎」と呼ばれるアレルギー症状を引き起こします。症状としては、目全体やまぶた、まぶたのふちなどにかゆみが現れます。かく(こする)ほど症状が強くなることがありますので、適切な治療を受けてかゆみをできるだけ早く抑えてください。こすり過ぎると角膜や結膜を傷つけてしまいます。忙しくてなかなか病院に行けない場合は、応急処置として目を冷やしたタオルを当ててください。冷やすことで血管が収縮し、かゆみや充血が軽減されます。
他に、アレルギー反応で血管が膨張して結膜(白目)の部分が真っ赤になってしまう充血、目に付着した花粉を洗い流そうとする反応から涙が増える涙目、まぶたの裏側の結膜に粒状の盛り上がりができてしまい、まばたきの際に角膜(黒目)と接触することで生じる異物感などがあります。
治療法について
アレルギー反応を引き起こす原因物質を阻害することで症状を抑えていきます。
・抗アレルギー薬
治療に際し主に用いる薬です。かゆみやくしゃみを引き起こす物質(ヒスタミン・ロイコトリエンなど)が細胞から血液に出てこないように抑える薬です。
以前の抗アレルギー薬は服用すると、とても眠くなったり口渇きや胸やけなどの副作用がありましたが、現在ではだいぶ改善されてきています。
・ステロイド薬
抗アレルギー薬でも効果が得られないときはステロイド薬の処方もします。ただし、効果が強い反面、長期間の使用には注意が必要となります。眼領域に関しては、副作用として緑内障のリスクがあります。このため、症状が重く長期的な使用が必要な場合は、定期的な眼圧チェックを推奨しています。
予防法(症状を軽減するために)
体内に花粉を取り込まないことが症状軽減につながります。
・外出を控える。外出時は花粉症用のメガネとマスクの着用。メガネも年々改良されてきていて、格好の良いものも発売されています。度なし、度ありを選べるので症状が重くコンタクトが入れられなくても安心です。
・外出後は花粉を払い落としてから家に入りましょう。
・服装はツルツル素材がおすすめです。この時期重宝するフリース素材や、アウターのモコモコ素材は花粉が付くと繊維の中に入り込んでしまうため、払ったくらいでは落とせません。意外と見落としがちです。
・車の空気循環は外気導入ではなく車内循環で。車内が曇るために外気導入にしがちですが、フィルターがあるとはいえ花粉などが入ってきてしまうので車内循環が良いと思います。
・ペットの散歩後などもしっかり花粉を落としてください。癒しをくれる室内犬や猫ですが、地面の近くを歩きますし、毛に覆われているので花粉などが付着しやすいと思います。家の中に入る際はブラシなどを通してみてください。
花粉症シーズンが近づいてきたら、早めの治療開始を!!
本格的なシーズンが始まる2週間ほど前から点眼薬や内服薬を服用し始め、花粉の飛散ピークが終わるまで飲み続けることで花粉症の症状をかなり軽減することができます。根治が難しい病気のため、多くの患者様が対症療法として内服薬・点眼薬・点鼻薬での治療になります。毎年この時期つらいと感じていることと思いますので、早め早めの受診をお勧めします。
