小児眼科

Pediatric Ophthalmology

お子さまの大切な目を守る、
小児眼科専門の診療

お子さまの目は成長とともに変化しやすく、早期発見・早期治療が大切です。当院の小児眼科では、専門の医師が優しく丁寧に診察し、視力の発達や斜視、弱視など幅広く対応しています。お子さまが安心して通える環境づくりを心がけ、親御さまにもわかりやすく説明いたします。お子さまの健やかな目の成長を一緒にサポートしましょう。

お子さまにこんな症状が
ある場合はご相談ください

    • 画面との距離が近くなってきた
    • 視線が定まらず、よそを向きがち
    • いつも首を同じ方向に傾けて見る
    • 見えやすい方の目を隠すと強く抵抗する
    • 眉間にしわを寄せ、まぶたを細める癖がある
    • 外で極端にまぶしがり、片目を閉じることが多い

考えられる主な疾患

弱視

視覚発達の大切な時期に適切な刺激が得られず、片眼または両眼の視力が育たない状態です。
「感受性期」に治療を開始しないと、その後の改善は困難となります。見た目では分からず、お子さま自身も気づきにくいため、定期検診による早期発見が重要です。

主な治療方法

  • 眼鏡による矯正

    屈折異常による弱視の基本治療です。網膜に鮮明な像を結ばせ、視覚の発達を促します。
    起床から就寝まで、入浴時以外は常に装用することが大切です。即効性はありませんが、根気強く続けることで良好な視力が期待できます。治療期間は個人差があり、数年以上かかることもあります。

  • 健眼遮閉

    視力差が大きい場合、良い方の眼をアイパッチで覆い、弱い眼を使わせる治療法です。遮閉時間は年齢や程度により調整し、定期的に効果を確認します。
    お子さまが嫌がることもありますが、できるだけ楽しくトレーニングできるようにサポートいたします。

  • オクルパッドを使った
    視能訓練

    オクルパッドは、専用のタブレット端末と特殊なメガネを使用して行う、弱視や斜視のお子さま向けの視能訓練機器です。左右の眼に異なる映像を見せることで、弱視眼への刺激を集中的に与えながら、両眼視機能の発達を促します。訓練内容はゲームやアニメを取り入れており、楽しみながら継続できるのが特長です。従来のアイパッチによる訓練に比べ、抵抗感が少なく、集中力が続きやすい点でも優れています。院内だけでなく、ご家庭でのトレーニングにも対応しており、日常生活に取り入れやすい視能訓練法です。

Merit
  • 片目をしっかり隠して弱視治療に効果的である
  • 目の動きを妨げず自然な視野を保てる
  • 子どもから大人まで幅広く使用できる
  • 簡単に装着・取り外しができる
  • 軽量で装着しやすく、日常生活に支障が少ない
Demerit
  • 装着中は片目が見えにくくなるため不便を感じる
  • 毎日の継続使用が必要で根気が求められる
  • 視力改善までに時間がかかる場合がある
  • 装着方法を誤ると十分な効果が得られない場合がある
  • 使用中に視覚の違和感や疲れを感じることがある

斜視

立体視ができない、物が二重に見える、首を傾けて見る癖がある。これらは斜視の典型的な症状です。
内斜視(寄り目)、外斜視(外向き)、上下斜視といったタイプがあり、常にずれている場合と時々現れる場合があります。両眼の視線がずれることで、脳が二つの像を一つにまとめられなくなります。
放置すると片眼の視力が育たない弱視を合併することもあるため、早期の治療介入が重要です。

※手術が必要な場合は、専門的な設備と経験を有する獨協医科大学病院へご紹介させていただきます。

手術方法

手術では、眼球を動かす筋肉の位置や長さを調整することで、目の向きをまっすぐに揃えます。多くの場合、全身麻酔で行い、日帰りまたは短期入院が必要です。(小児の場合は全身麻酔、成人では局所麻酔で行うケースもあります)

手術時間

片眼のみの手術であれば60分程度です。
手術当日は、ご予約いただいた時間にご来院いただき、手術後はすぐにご帰宅いただける日帰り対応となっております。

手術後の注意事項
  • 目をこすらないようにしてください
  • 処方された点眼薬を指示通りに使用してください
  • 洗顔・入浴・運動の再開時期は医師の指示に従ってください
  • 手術後はしばらく視線の違和感を感じることがありますが、徐々に慣れていきます
  • 術後の定期検査・経過観察が必要です
  • 状況によっては、追加の手術や視能訓練が必要になる場合もあります

近視

現代の子どもたちを取り巻く視力問題として、近視の増加が深刻化しています。デジタル機器に囲まれた生活環境の中で、多くの児童生徒が視力低下に直面しているのです。初期段階では気づきにくい近視も、放置すれば着実に進行し、将来的に網膜剥離や緑内障といった重篤な眼疾患につながる危険性があります。

近視になる主な原因

眼球の形状や屈折に関わる遺伝的な要素が、近視発症の基盤となります。家族に近視の方がいる場合、お子さまも近視になりやすい体質を持っている可能性が高いのです。
現代特有の環境要因として、画面を見つめる時間の増加が挙げられます。至近距離での作業が続くと、眼の調節機能が常に緊張状態となり、やがて眼球自体が前後に伸びる変化を起こします。この構造的な変化が、近視の本質なのです。

近視を抑制する方法

  • 適切な眼鏡をかける

    ぼやけた視界のまま過ごすことは、眼に不必要な負担をかけ続けます。成長期は度数が変化しやすいため、定期的な検査により常に適切な矯正を行うことが大切です。眼鏡は視力を補正するだけでなく、近視の進行を抑える役割も担っているのです。

  • 屋外での活動を増やす

    自然光には眼球の過度な成長を抑える働きがあります。外遊びやスポーツを通じて太陽光を浴びることで、近視の発症や進行を抑制できるのです。室内にこもりがちな現代の生活スタイルを見直し、積極的に屋外で過ごす時間を作りましょう。

色覚異常

網膜にある錐体細胞の機能に個人差があることで、色の見え方が異なる状態を指します。赤と緑の識別が困難なタイプが多く、信号機の色や地図の色分けなど、日常生活の中で配慮が必要な場面があります。男性に多く見られるのは、性染色体の特性によるものです。

色覚異常の原因

X染色体上の遺伝子に関連する先天的な要因がほとんどを占めます。男性は X染色体を一本しか持たないため、遺伝子の影響を受けやすいのです。
眼の病気や薬の副作用により後天的に生じることもありますが、先天性と比べると頻度は低くなります。

色覚異常の治療

先天性の色覚異常に対する根本的な治療法は、現在の医学では確立されていません。遺伝子レベルの問題であるため、錐体細胞の機能を変えることは困難です。
治療はできませんが、色覚検査で自分の特性を把握し、日常生活での対処法を身につけることで不便を最小限にできます。