眼精疲労。疲れ目とは似て非なるものです。
もう少しで秋の夜長ですね。眠る前のひと時、読書やスマホ・タブレットなどで動画を見たりと、ゆったり楽しく過ごすのに良い季節ですよね。今年も6月くらいから暑すぎてあまり外に出られなかったのではないでしょうか?屋内で過ごすことが多くなり、仕事やプライベートでずーーっと目を酷使していませんか?
『眼精疲労』は目の酷使などでおこる目の不調で、目の症状だけでなく頭痛・肩こり・吐き気・めまい・食欲不振・不眠・倦怠感など一見目とは関係ないような症状もあり、睡眠や目を休めても長期に渡り症状が改善されないことがあります。
『眼精疲労』と判断する中で多いのは『疲れ目』を放置したことによるものが多いです。『疲れ目』は目を酷使したことによっておこる一時的なもので、休憩や睡眠、目薬などで改善される症状を指しますが、『眼精疲労』はすぐに治らず長期化し、原因としては次のようにさまざまなものが挙げられます。
・目の病気などから
近視・乱視・老眼・ドライアイ・白内障・緑内障・斜視・眼瞼下垂など
・身体の病気などから
風邪・インフルエンザ・生活習慣病・更年期障害・自律神経失調症・虫歯・耳鼻疾患など
・環境、習慣
栄養バランスの乱れ・姿勢が悪い・スマホ、タブレットなどの長時間使用・室内が明るすぎる、暗すぎるなど
・ストレス
このように、一口に『眼精疲労』といっても原因が多岐にわたります。目に関係する症状が出ているならば眼科を受診してください。いくつかの検査や診察によって原因を究明できれば早く治療できるかもしれません。
ここからは眼精疲労を防ぐために、『疲れ目』の症状と簡単な対処法を紹介します。大事なのはよくあることだから問題ないと放置せずに、目が疲れていると感じたら目を休めることです。それと共に、他に目の病気が隠れている場合もあるので眼科の受診をお勧めします。
以下の症状は目を酷使したときにおこる場合が多く、症状が出た場合はなるべく早く目を休めてください。改善しないときは早めに受診してください。

・目が重だるい、かすむ、ぼやける。(ピントが合わせにくい)・・・多くはスマホ・タブレット・パソコンなどの画面を長時間凝視することにより起こります。目のピント機能である水晶体を動かすための筋肉(毛様体筋)が疲れて動きが悪くなるとピントを合わせるときに時間がかかるためです。室内が明るすぎたり暗すぎたりする場合にもこれらの症状がでます。
・目が痛い・・・疲れ目から痛みを感じる他には、メガネやコンタクトレンズの度数が合わない場合におこることがあります。この場合は目を休めても改善することはありませんので、適正な度数の物を再度作製してください。刺すような痛みが出る場合もあるため早めの受診をお勧めします。
・目が乾く(ドライアイ)・・・こちらもスマホ・パソコンなどの画面を注視することで、無意識にまばたきの回数が少なくなることにより起こります。コンタクトレンズを使用している方にもしばしばおこりますが、目を潤す涙が乾くことで、ゴロゴロ感や痛みを感じてしまいます。空調やサーキュレーター(扇風機)の風でも目の表面が乾きやすくなります。
・充血・・・疲れ目を回復させようとして目に酸素や栄養素を多く届けようとする反応です。血液をより多く届けようと血管が一時的に太くなることで白目が赤く見えます。
・ピクピクと動くまぶたのけいれん・・・まぶたのけいれんのほとんどは『眼瞼ミオキミア』といわれるものです。まぶたを閉じる筋肉(眼輪筋)が本人の意思と関係なく細かく収縮を繰り返すものです。原因といわれているものも、疲労・ストレス・アルコール・栄養バランスの乱れなど多岐に渡ります。
いかがでしょうか?いずれかの症状は経験がある方が多いのではないでしょうか?けれど、睡眠・休憩・目薬などをすることですぐに改善していることと思います。すぐに改善してしまうことが落とし穴で、少し休めば症状が治まると思ってしまい繰り返すことで重症化することもあります。
日常で試せる対処法
・スマホやパソコンなどを使用している時間では20-20-20ルールを実践してみてください・・・20分連続して画面を見たら、20フィート(約6メートル)離れたところを20秒間見つめるというものです。定期的に見る対象を遠くにすることで毛様体筋に刺激を与えます。デスクワーク中は集中していたり、遠くを見つめていると周囲の目が気になって出来ないかもしれません。しかし、ずっと同じ姿勢や同じ距離感は体のあちこちにコリが出てしまうので遠くを見ながら可能な範囲で軽いストレッチなどしてみてください。

・蒸しタオルやホットアイマスクで目の周りを優しく温める・・・温めると血行が促進されて、緊張していた筋肉が緩みます。一緒に首や肩も蒸しタオルできたら最高です!とっても楽になりますよ!!
・乾燥から目を守る・・・ドライアイの症状がある方は、人口涙液の点眼や意識してまばたきをしてください。また、空調やサーキュレーターの風を直接受けないように調整してください。
・規則正しい生活習慣を心掛けましょう・・・睡眠時間の確保、趣味を見つけて楽しむ、お酒を飲みすぎないなど生活習慣を少し見直すと、体も楽になりますしストレスが軽減されたりします。
・目に良い栄養素の摂取・・・(ビタミンA・ビタミンB群・ビタミンC・ルテイン・アントシアニン・アスタキサンチンなどなど)目に良いといわれるものの代表格はブルーベリーですが、緑黄色野菜やレバー、魚介類など目に良いとされる栄養素は調べるとたくさんありますよ!同じものを多く摂取するのではなく、野菜、果物、肉、魚をバランスよくたくさん咀嚼して食べましょう。難しい場合はサプリメントでも効果は出ると思います。
最後に
患者様からは、「こんな症状で病院に来てもいいの?」という言葉もあります。今回ご紹介した眼精疲労や疲れ目は、病院に行くまでもないと思っている方が多いと感じています。確かに睡眠や目薬などで回復することが多いので、緊急性は少ないかもしれません。ですが、放置して重症化してしまうことや違う病気が隠れている場合もあります。いくつか対処法を紹介しましたが、おかしいなと思ったら受診することをお勧めしています。
