コンタクトレンズを正しく使って快適に ~その1・使い方編~
新生活が始まる4月頃は、コンタクトレンズを初めて装用する方が多い時期です。特に学生さんは高校や大学に進学するのに合わせて多く来院しているように思います。心機一転!素敵な新生活になりますように(^^)/
初めてコンタクトレンズを装用する方も、すでに装用している方も一読していってください。
コンタクトレンズは高度管理医療機器です!
知らなかったという方も多いと思いますが、現在の薬機法ではコンタクトレンズは「高度管理医療機器」に区分されています。薬機法では、医療機器であって副作用又は機能の障害が生じた場合(適正な使用目的に従い適正に使用された場合に限る。)において、人の生命及び健康に重大な影響を与えるおそれがあることからその適切な管理が必要なものとして、厚生労働大臣の承認により指定されています。
医療機器は使用時のリスクによりクラスⅠ~Ⅳの4段階に区分されています。コンタクトレンズはクラスⅢに入っていて、中リスクで厳格な承認や販売許可が必要とされています。クラスⅢには他に代表的なものとして透析器や人工呼吸器などもあります。身近な物であるため、あまり怖さを感じないかもしれませんが、使用法を誤ると思わぬ目の病気になる場合もあります。
コンタクトレンズを着用している時に目に起こりやすい症状を知ること、日常のケアをキチンと行う、そして眼科での定期検診をキチンと受けることで快適に使用できると思います。
コンタクトレンズを上手に使うためのポイント
1.コンタクトレンズを購入するときは、必ず眼科で検査をしてから購入しましょう。
購入場所として、眼科・専門販売店・インターネットで購入できます。この中でネット購入は気を付けていただきたいと思っています。コンタクトレンズの販売については医師の指示による処方(期限があるもの)を必要とするところがほとんどです。しかし、インターネットでの購入では期限付きの処方箋無しでも購入することができてしまいます。誤解しないでください!ネット販売の全てではありません。眼科に行かずにいつでもどこでも購入できるのは便利であるとは思います。ただし、目の状況は変わるものです。ネットで購入した場合でも定期的に検診を受けていただきたいです。購入時や定期検診では視力や眼球のカーブ、涙の量、目に乗せたレンズがきちんとフィットしているかなど、医療機器であるがゆえのチェック項目がいくつもあります。以前に作ったレンズの数値だけで購入するのは止めましょう。レンズの種類が変わると度数が変わることもありますし、合わない度数が原因で眼や頭に痛みが出てしまうケースや、数年間検診も受けなかったために重症化して、失明一歩手前の角膜の病気になってしまったというケースもあるのです。
2.コンタクトレンズにはどんな種類があるの?
大きく分類すると、ハードコンタクトレンズとソフトコンタクトレンズがあります。
ハードコンタクトレンズ(使い捨てはありません。2~3年ごとに交換推奨。)
素材はシリコーンやアクリル系素材から作られていて、より多くの酸素を角膜に供給できるものとなっています。サイズ感は黒目よりも少し小さいくらいです。レンズのケアがソフトレンズよりも簡単(個人差があります。)で洗浄時に水道水でレンズをすすぐことができるのはメリットの一つです。ケアでの注意点は、雑に扱うとレンズが割れます(:_;)。そして、水道で洗浄すすぎ中に気を抜くと排水溝へ流れていきます(*_*;。ハードレンズユーザーは経験のある方が多いのではないでしょうか?使用感は、ゴミが入るとゴロゴロ感や痛みを感じやすい。しかし、ゴロゴロ感や痛みを感じやすいために、目の異変に気付きやすいのはメリットなのではないかと思います。レンズ種類は近視用、遠視用、乱視用、遠近両用タイプ、オルソケラトロジーレンズ(就寝中に装用して視力矯正するもので、日中は裸眼で過ごせる。近視抑制治療に効果が確認されている。)、ICL(眼内レンズを手術により挿入するもの。)などがあります。
ソフトコンタクトレンズ(1DAYや2WEEKなど以外で期限のないものは1年~1年半交換が推奨です。)
素材は、大きくはハイドロゲル(水を多く含むゼリー状の素材)やハイドロゲルにシリコーンを組み合わせた素材(水分含有量は少なくなるが、酸素を通す効果や型崩れに強い。)で作られています。黒目を完全に覆うくらいのサイズとなっています。装用時は柔らかい素材のためゴミが目に入っても痛みを感じにくいです。現在は洗浄・手入れの関係で、1DAYや2WEEKを選択する方が多いのですが使用期限を守らずに長く使うことで重大な目のトラブルに発展するケースが見られます。レンズの種類は、近視用・遠視用・乱視用・遠近両用・おしゃれや気分転換にカラーコンタクトなどがあります。ソフトコンタクトには短い使用期限の1DAY・2WEEK・1MONTHがあります。
3.一日何時間まで装用していいの?
初めてコンタクトレンズを装用する場合は、1週間くらいかけて徐々に慣らしていきます。この慣らしが終わった後ですが、ハードコンタクトレンズは12時間~16時間、ソフトコンタクトレンズは12時間~14時間、カラーコンタクトレンズ(ほとんどの製品がソフトコンタクトレンズと同じ素材)が12時間~14時間です。これはレンズ素材に由来するもので、酸素透過率が高いハードコンタクトレンズが少し長く使えます。一般的な活動時間中は使用できるようになっていますが、その日の体調や花粉・湿度などの状態では必ずしも当てはまらないので、念のためメガネを携帯することや目が乾いてきたら人口涙液タイプの目薬をさすなどを推奨しています。そして、就寝時は外して専用ケースで保存ください。1DAYタイプのソフトコンタクトレンズは一度使用したら破棄です。感染症の恐れもあるため、メーカーの使用期限を守りましょう。目を休ませることの他に、レンズの洗浄・消毒などもおこない、翌日に清潔なレンズを着ける習慣を持ちましょう。
4.洗浄・保存は丁寧に
この項目はとっても大事です。1DAYタイプ以外のレンズは工程を守って清潔な状態を保ちましょう。洗浄・保存液はレンズの種類や各ケア用品メーカーによって使用方法が違う場合があるので、一般的な方法を紹介します。
- 手洗い。石鹸(固形、液体問いません)で指先まで丁寧に洗い、水気を取ってください。
- レンズの取り外し。清潔な手で行ってください。ハード・ソフトで外し方が違います。
- 洗浄。レンズに洗浄液を適量垂らし、指の腹でこすり洗いをしましょう。この際爪が当たらないように注意です。
- すすぎ。ハードレンズは流水で洗浄液を流しましょう。この時は特に流さないように注意です。ソフトレンズは専用のすすぎ液で流します。
- 保存。専用ケースに入れ、保存液を満たして一晩(ケア用品により4~6時間以上)置いてください。
- 使用後の専用ケースは毎回水で流して洗浄しましょう。洗浄後は自然乾燥させてください。ケースは数カ月ごとに新しいものに交換してください。洗浄乾燥を怠ると、ケース内で雑菌が繁殖することがあります。特にソフト用のケースは3ヶ月ごとの交換が推奨されています。
レンズケアについては色々と注意する点がありますが、すぐに慣れるのであまり心配しなくて大丈夫です。ケアの手順を守って快適に使ってください!
~その2・関連する病気編~へ続きます(*^^*)
